2016年頃から盛り上がりを見せ始めたパクチーブーム。一過性のものかと思われたが、その人気は下がるどころか上昇しており、定着しつつあるようだ。
以前は、日本国内ではタイ料理店や一部の専門店でしか、なかなかお目にかかれなかった食材だが、今では近所のスーパーでも陳列されているのを普通に見かけるようになった。
パクチーはセリ科の一年草で、古代ギリシャ・ローマの時代から薬草として重宝されてきた。当時は風邪をはじめ、湿疹やアレルギー疾患などの予防・治療にも用いられていたといわれている。今では、葉や種も香辛料として使用されており、世界中で栽培されている。欧米ではコリアンダー、中国は香菜と呼ばれているが、これらはみな同じものだ。
パクチーといえば、その独特の香りと味が特徴で、ブームになる前はどちらかというと苦手という人の方が多かった。そんなクセのある食材が、何故これほどまで大人気となったのか。その秘密はパクチーに秘められた、美容、健康、アンチエイジング効果にある。
パクチーには、肌の健康や保湿などを促すビタミンC、B1 、B2、E、Aなど、ビタミン群が豊富に含まれている。さらに高いデトックス作用があることも分かってきた。美と健康に敏感な女性たちが、こんな優秀な食材を放っておくわけがないのだ。
そんなパクチーブームの中、様々なパクチー関連商品が生まれている。
例えば、キューピーから発売されている「アジアンテーブル かけるパクチー」は、このパクチーブームの火付け役ともいわれている「パクチーハウス東京」の佐谷代表のアドバイスを受けて開発されたもので、かけるだけで濃厚なパクチーの風味が楽しめるソースだ。
ヱスビー食品もパクチー商品に力を入れているメーカーだ。同社では、パクチーを植物油脂、醸造酢で伸ばした乳化液状の「クリーミーパクチーソース」の他、混ぜるだけで本格的なパクチーサラダが楽しめる「S&Bシーズニング パクチーサラダ」、さらにはジェノベーゼ風に仕上げた「まぜるだけのスパゲッティソース パクチー」など多彩なラインナップでパクチーブームを攻めている。
そして意外なところでは、山田養蜂場がこの夏、満を持して発売する「パクチー蜂蜜」がおススメだ。同製品は、数年に一度しか良質な蜂蜜が手に入らない、パクチーの花から採れた大変希少な蜂蜜。はちみつの中でも活性酸素を除去するフラボノイドが豊富に含まれているので、夏の健康維持にも役立つという。7 月 30 日(月)より山田養蜂場直営店及び同社の通信販売サイトで販売開始されるとのこと。
最近のパクチー商品は食べやすさも考慮されていて、ハーブ系の食品が苦手な人でも美味しくいただけるものが増えている。ぜひ、自分の好みに合ったパクチー商品を見つけて、元気に猛暑を乗り切っていただきたい。(編集担当:藤原伊織)