安倍晋三総理は24日召集の国会で所信表明演説し、外交安全保障問題について「日本はアジア・太平洋からインド洋に至る、この広大な地域に確固たる平和と繁栄を築き上げていく」と語り「北朝鮮情勢は米朝首脳会談によって大きく動き出している。この流れに更なる弾みをつけ、日米、日米韓の結束の下、国際社会と連携しながら、朝鮮半島の完全な非核化を目指す」と強調した。
また「相互不信の殻を破り、拉致、核、ミサイルの問題を解決し、不幸な過去を清算して、北朝鮮との国交正常化を目指す」とした。
対ロシアとの関係では「私とプーチン大統領との信頼関係の上に領土問題を解決し、日露平和条約を締結する。日露新時代を切り拓いていく」と述べた。
沖縄の米軍基地負担については「抑止力を維持しながら、沖縄の皆さんの心に寄り添い、安倍内閣は基地負担の軽減に、一つひとつ結果を出していく」と述べる一方、さきの沖縄県知事選挙、那覇市長選挙で沖縄県民の民意ともいえる辺野古新基地建設反対の選挙結果や辺野古新基地建設については触れなかった。
政府は普天間基地の危険除去と抑止力維持に「辺野古が唯一の解決策」とこれまで強調しており、沖縄知事選挙後も「政府としての方針に変わりはない」としている。また、玉城デニー沖縄県知事が対話での解決を求めていることにも24日現在は応じていない。(編集担当:森高龍二)