軽減税率は「天下の愚策」枝野代表

2018年10月30日 05:56

 立憲民主党の枝野幸男代表は29日の衆院本会議での代表質問で、政府が来年10月に消費税を10%に引き上げることを明確にする一方、引き上げ時に導入する「軽減税率」について「天下の愚策」と酷評し、クレジットカードを利用したポイント制度などを消費税引き上げ緩和策に検討していることについても「クレジットカードを利用したポイント制度やら、マイナンバーカードを利用した商品券の配布やら、様々な案が伝えられているが、伝えられるのはバラまく手法ばかり。呆れて言葉もない」と強く問題提起した。

 枝野代表は「街の魚屋で、八百屋で、肉屋で、クレジット決済を利用する人などどれだけいるのか。やむなく小規模商店が導入したとしても、導入費用やクレジット会社への手数料の転嫁が可能か」と指摘した。

 枝野代表は「クレジットカードを持つには審査が必要だから低所得者をはじめ持つことができない人がいる。結果的に低所得者、小規模事業者、高齢者、地方経済を切り捨てるものだ」と政府の対応を問題だとした。

 安倍晋三総理は「前回の3%引き上げ経験を活かし、あらゆる策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応する。消費税率引き上げ分の半分を国民に還元する。引きあげ時に幼児教育を無償化する。軽減税率を導入し、家計消費の4分の1を占める飲食料品については消費税を据え置くなど、消費税引き上げ前後の消費を平準化するための支援策を講じる」と答えた。

 一方、自動車や住宅といった大型耐久消費財について、安倍総理は「来年10月1日以降の購入にメリットが出るように税制・予算措置を講ずる」などとした。自動車、住宅への対策をとるように強く求めたのは日本経済団体連合会で安倍内閣はこれにそのまま答える対応をすることになる。(編集担当:森高龍二)