水道施設を自治体が所有したまま、水道事業の運営権を民間企業に売却する『コンセッション方式』を導入する水道法改正案が参院厚生労働委員会で自民、公明と維新の会などの賛成多数で4日、可決したが、立憲民主党の福山哲郎幹事長は同日の記者会見で、民営化で失敗し、再公営化する事例が世界で180件にも及んでいるとしたうえで「水道、水はライフラインそのものだ。利益至上主義で運営することが政府としてのやるべき仕事なのか、非常に疑問に思わざるを得ない」と問題視した。
また福山幹事長は「厚生労働省が数年前の調査に基づく事例、3例しか調べていないのは甚だ立法事実に反する法案の策定」とし「非常に遺憾に思う」と語った。
加えて、記者団が「内閣府の民間資金等活用事業推進室に民間の水道会社からの出向職員が勤務し、水道法改正案作成に関わっているのではないかとの指摘があるが」との問いには「民間事業者が、特に利害関係者がもし法案の策定、意思決定に関わっていたとしたら大問題だ。疑義を持たれるような状況で法案が提出されているとしたらそれも問題だと思う。政府は疑義がないなら疑義がないと、しっかり説明する必要がある」と国会で説明するよう求めた。(編集担当:森高龍二)