技能実習生3年間に溺死、自殺など69人も死亡

2018年12月07日 06:03

 法務省の調査で2015年~17年の3年間にベトナム、中国、タイなどからの20代から30代を中心に外国人技能実習生が69人も死亡していたことがわかった。

溺死や自殺のほか、技能実習中の事故死、他殺、病死など、実習生の日常にどこまで受け入れ事業者が注意を払っていたのか、安全管理義務が果たされていたのか、個々のケースについて調査の必要が浮き彫りになった。政府が個々の事案に対し調査してこなかったことも分かった。

 この問題は6日の参院法務委員会で野党筆頭理事の立憲民主党・有田芳生議員が取り上げた。政府は「個別事案について調査していない」「今後、プロジェクトチームで調査する」などと答弁し、10代から30代の若者が死亡しているにも関わらず、調査をせず、放置してきたことが浮き彫りになった。

 有田議員は死亡原因に溺死、凍死、自殺など日本の同世代に比べ約13倍にものぼっているとして「生身の人生の総括なしに新しい制度への移行は絶対に認められない」と指摘した。
 
 外国人技能実習生の受け入れの在り方に問題が山積していることが次々明らかになっている。それでも政府・与党(自民、公明)は外国人労働者受け入れ拡大のための出入国管理法改正案の委員会採決を急ぎ、7日にも参院本会議で可決成立を目指す狙いだ。数による『強引な国会運営、法案審議』が続いている。(編集担当:森高龍二)