スイス・ジュネーブで3月7日(プレスデーは5日・6日)から17日まで開催される第89回ジュネーブ国際モーターショー(Le 89e Salon international de l’automobile Geneve)におけるフェラーリ・ブースのメインステージに並ぶのは、初公開となる「F8トリブート」だ。フェラーリF8トリブートは、「488GTB」の後継で、フェラーリ伝統の2シーターベルリネッタである。
F8トリブートのエクステリアデザインは「フェラーリ・スタイリング・センター」が担当。高いパフォーマンスとエアロダイナミクスを兼ね備えたフェラーリらしい特徴を凝縮したデザインといえる。フロントは488ピスタで初めて導入された「Sダクト」を備え、ダウンフォースは488 GTBに比べて15%向上している。
リアウィンドウには、新開発のレキサン製ウインドウが採用されており、エンジンルームを透過して見られる。これは、フェラーリF40へのオマージュといえるデザインだ。リアセクションはクラッシック・フェラーリのテールデザインを復活させた。これは伝説的なこのシリーズ最初のモデル308GTBなど、初期の8気筒フェラーリのシンボルである。ボディサイズは、全長×全幅×全高4611×1979×1206mmだ。
リアミッドシップに搭載するパワーユニットは、排気量3902cc・V型8気筒ツインターボだ。最大出力720ps/8000rpm、最大トルク78.5kg.m/3200rpmを発揮する。488GTB比で、パワーは50ps、トルクは1kg.mアップしている。
F8トリブートは大幅な軽量化を実現したことも大きな特徴で、その乾燥重量は1330kgだ。この値は、488GTBの1370kgに対して40kgも軽い。この軽量化とエンジンのポテンシャルアップが奏功してF8トリブートの0~100km/h加速は僅かに2.9秒、最高速度は340km/hに達する。488GTBの0~100km/h加速で0.1秒、最高速度で10km/hそれぞれ上回るパフォーマンスを実現しているという。発売時期、価格は未定だ。(編集担当:吉田恒)