アメリカのロバート・ネラー海兵隊総司令官は26日、安倍晋三総理を表敬訪問した。その際、名護市辺野古の普天間代替基地建設地を見る機会があったとし「総理のリーダーシップに感謝する」と述べるとともに「工事の進捗状況を目の当たりにして前進していると感じた」と感謝。そのうえで「私が想像するに、この地域、この場所は安全保障の『要』となる場所になるのではないかと確証している」と述べた。
『要』となる場所になるのではないか、との意味合いが明確ではないが、普天間代替基地となる辺野古基地が普天間になかった「軍港」機能を備え持つより強固な基地になることを意味するのではないかとの見方も。270メートルを超える護岸と空母や原子力潜水艦が入港できる深度。弾薬庫に加え、弾薬搭載施設も予定。港からの横づけは陸送よりスムーズ。国会で、この発言の意味あいを政府に求められそう。
表敬を受けた安倍総理は「安全保障環境が大変厳しくなる中で、在日米軍が重要な役割を果たしている」と述べ「在日米軍の貢献に敬意を表したい」とした。そして「抑止力を維持し、在日米軍駐留を安定的に確保するうえで、沖縄における基地負担の軽減は極めて重要であり、今後とも皆様と協力していきたい」と負担軽減への協力を求めた。
また安倍総理は「今後とも、抑止力、そして対応力の強化、さらには自由で開かれたインド・太平洋の視点でも皆様と協力していきたい」とした。
一方、ロバート総司令官は「我々米軍と自衛隊の関係は常に強固なものであるが、日々、強固なものになると感じ続けている」と応じた。そして「この地域におけるプレゼンツを確保し続けるとともに、自衛隊の皆様と共同での活動、演習機会を頂いていることに感謝したい」と述べた。
またロバート総司令官は「海兵隊だけでなく、家族に対する日本の皆さんのやさしさ、親愛に非常に感銘を受けている」と謝辞を述べ「良き友人であり続けられるよう努力していきたい」とも語った。安倍総理は笑みを浮かべて握手で迎えたが、辺野古問題を抱えているだけに表情は終始硬かった。(編集担当:森高龍二)