日本経済団体連合会の中西宏明会長は10月からの消費税10%への引き上げについて「凍結すべきとの意見も散見されるが、今の国家財政について国民の間でしっかりと危機感を共有するためにも、消費増税は予定通り実行すべき。経済界として考えを変えるつもりはない」と記者会見で予定通り引き上げるべきだとの考えを強調した。
一方、GDP(国内総生産)の6割を占める個人消費が伸び悩む中で、最低賃金(賃金を時間あたりの金額に換算する時間額での最低賃金最)の引き上げについては「諸外国と比較して相対的に低いことは理解している。徐々に引き上げていくことに反対はしない」としながらも「会員企業からは3年連続3%以上という今の引き上げでも限界との声が多い」などと述べた。
そのうえで「最低賃金を引き上げたからといって、景気浮上につながるとは思えない。何を目的に引き上げるのかしっかり議論すべき」などと語った。また「経営者の観点からは、そもそも最低賃金が影響するような経営をすべきでないと思っている」とも述べている。(編集担当:森高龍二)