昨年12月に改正漁業法が成立したが、改正にあたり、国家戦略特区ワーキンググループが2015年10月に規制緩和を提案した業者と水産庁に対し行っていた規制緩和に関するヒアリングの開催について、出席者や概要を伏せるだけでなく、開催自体を隠していたことが明るみになったことから、漁業法改正が公正に行われたのか確認する必要があるとして17日、参院農林水産委員会の田名部匡代理事(国民民主党)、紙智子理事(日本共産党)のほか5人の委員が堂故茂農林水産委員長に参院農林水産員会を開くよう要求した。
開催要求書は「情報公開と透明性確保が特区制度の大前提とする安倍総理は国会で『ワーキンググループは透明でフェアな議論が行われている』と発言しているが、利益相反が行われた疑いのあるヒアリング開催を、意図的に公表しないことは安倍内閣による隠ぺい体質を具現化したものと言わざるを得ない」と批判。
「漁業法改正が公正に行われたことを確認するため、(参院規則に基づき)緊急に農林水産委員会を開くように」要求している。
田名部理事は「一部の人たちが利益を分け合うようなことになっていないのかどうか、確認しないといけない」と公正な改正だったのか審議する必要性を同日の記者会見で強調した。(編集担当:森高龍二)