入社してから1ヶ月 新入社員の本音とは

2019年06月25日 06:58

画・入社してから1ヶ月 新入社員の本音とは

「2019年新入社員1カ月後の意識調査」をマイナビが実施。今の会社で定年まで働くことを考えている新入社員は2割程度にとどまった。一方で5年以内の退職意向を示した人は4割近くも存在している。

 時代によって価値観や生活様態が変化するのは当然の事だ。同じ二十代の若者であっても、三十年前の考え方と現在の若者の考え方とで異なる部分が出て来るのは仕方のない事だろう。

 マイナビでは2019年卒の新入社員800名を対象として、入社した企業への意識調査を実施した。調査期間は19年5月7日から8日までの2日間。入社してから1ヶ月が経ち、会社に対してどのように感じているかWebアンケートによって調査した。

 学生時代は希望する会社に入るという目的が頭の中を占めていたはずだ。就活中は不安を抱えていた学生も少なくはなかっただろう。しかし実際に入社してみて、考えていた会社のあり方とは違うと感じる人もいるかもしれない。もしも学生時代に戻れるとすれば就活をやり直したいかとの設問に対し、9.6%の人は「強く思う」と答えていた。「思う」と答えたのは11.6%、「少しだけ思う」と答えたのは31.6%である。現在の企業でも構わないが、もっと良い条件があるとすれば就活し直したいと考える傾向が強いのかもしれない。反面で「思わない」と答えたのは47.1%であったため、入社1ヶ月の時点では会社に対してそこまで大きく不満を募らせる人は少ないようだ。

 しかしその一方、今の会社で何年先まで働くかと言う問いに対しては時代を反映するかのような回答が多く見られた。定年まで働く事を予想した人は僅か21.8%にとどまり、終身雇用が当然の時代ではなくなっている事も同時に表わしている。3年以内と答えた人は22.2%、4~5年くらいと答えた人は14.9%となり、5年以内の退職を視野に入れている新入社員が37%を超えた。そしてこの理由として最も多く挙がったのが、結婚や出産などのライフステージに合わせて働き方も変えていきたいといった内容である。ワークライフバランスを重視する人が多い世代である事も窺えた。

 定年まで勤め上げる事が社会人としての務めである。転職をしてもむしろ状況は悪い方向にしか進まない。かつては常識とも言うべきであったこのような考え方が、現代の若者達にとっては古臭い価値観となっている。一つの会社に縛られる事なく、最適な働き方とはどう言ったものであるのか自分で考え、それを実行に移していくのが現代の新入社員の特徴と言えるのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)