国交省、中山間地域における“道の駅拠点”の自動運転サービス長期実証実験を開始

2019年06月26日 07:30

MLIT Automated

国交省では自動運転サービスの2020年までの社会実装を目指し、2017年度から全国各地で実証実験を実施してきた。写真は実験に使っている車両。今回、茨城県常陸太田市において使う車両は右上のヤマハ発動機製

 国土交通省では、内閣府における戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)のプロジェクトの枠組みのなかで、高齢化が進行する中山間地域における人の移動・物流確保のため、「道の駅」などを拠点とした自動運転サービスの2020年までの社会実装を目指し、2017年度より実証実験を実施してきた。

 このうち、茨城県常陸太田市においては、道の駅「ひたちおおた」を拠点として、地域の足の確保や高速バスの貨客混載事業との連携等の検証を目的として、2017年11月19日から25日まで7日間の短期の実証実験を実施した。

 今回、今年4月現在で高齢化率56%と、高齢化課題がとくに顕著な山間部の高倉地区において、地域の公民館機能などを有する高倉地域交流センターを拠点として、高倉郵便局や久保田橋バス停を連絡する実証実験を行なう。実施期間は6月23日から7月21日までの長期間(29日間)で、自動運転に対応した道路空間のあり方や、路線バスと連携した運行管理・予約システムなどの検証を行なう。

 今回の実証実験に用いる車両はヤマハ発動機製の6人乗り電動車で、道路に埋設された電磁誘導線からの磁力を感知して既定されたルートを走行するタイプの自動運転車だ。時速は自動運転時に12km/hほどの自転車並みのスピードで走る。(編集担当:吉田恒)