憲法改正、年金問題、消費税増税、原発政策が大きな争点になる参院選挙が4日公示された。21日の投票に向け、各党の激戦が展開する。
今回の選挙ではさきの公選法改正で参院定数が「3増」しているため、124議席を争う。選挙後の定数は245議席。安倍総理と自民党が死守したいのは憲法改正発議が可能な改憲勢力での3分の2の議席キープ。公明党は「改憲には熟議が必要」(山口那津男代表)としているが、その公明党を含め自民党、日本維新の会などで86議席を獲得する必要がある。
原発政策も大きな争点になる。自民党は野党が昨年から提出している「原発ゼロ法案」の審議入りも拒否し続けているだけに、原発政策の争点化を避けると思われるが、3日の日本記者クラブ主催・7党党首討論会で「原発の新増設は認めない」の挙手回答に唯一、手をあげなかったのは、自民党総裁の安倍総理のみだった。新増設への道に可能性を残したことになる。
今回の参院選では32ある「1人区」のすべてで、事実上、与党(自民・公明)対野党(立憲・国民・共産・社民・社会保障の5党派と市民連合)の一騎打ちの構図になっている。国民が安倍政権のこれまでの政権運営をどう評価するのか、野党がどこまで与党を切り崩せるかが注目される。
石田真敏総務大臣は4日、「国民が主権者として政治に参加する最も重要、かつ基本的な機会。自ら考え、判断することによって、皆様方の代表者としてふさわしい方を選出されますよう期待します」と談話を発表した。(編集担当:森高龍二)