年金「安倍さんは無責任、総理資格ない」山下氏

2019年07月12日 07:23

 日本共産党の山下芳生副委員長は年金問題について「(賃金・物価による改定率を調整して年金の給付水準を調整する仕組みの)マクロ経済スライドを続ければ今でも少ない年金、基礎年金6万5000円が現在35歳の人で(受け取れるのは)4万5000円になる。月4万5000円の年金でどうやって生きていけるのか」と訴え、マクロ経済スライドは廃止すべきと訴えた。

 また、立憲民主党の枝野幸男代表がさきの党首討論で「共産党さんの新しい提案も含め、どうすれば安心した年金(制度)ができるのか、国民的議論をする必要がある」と発言したことを評価した。

 山下副委員長は「枝野さんは民主党時代、大臣をされている。民主党政権時代にはマクロ経済スライドを進めてきた。その結果、2000万円貯めておけ、というようなことになってしまっているのであれば(マクロ経済スライド廃止も含め)検討しないといけない、と受け止められた。問題点をちゃんと認める。これは立派だなと率直に思った」と評した。

 そのうえで山下副委員長は「減らない年金になるよう頑張る」と述べた。マクロ経済スライドを廃止し、減らない年金を実現するための財源として、共産党は(1)高額所得者の優遇を改め、保険料据え置き上限を現行の年収1000万円から「2000万円に」引き上げれば、保険料収入は1兆円増える(2)200兆円の積立金を計画的に取り崩し、給付のために使用する(年金積立金は給付費4年分に相当。ヨーロッパでは2カ月程度)。(3)現役世代の賃上げや正社員化で支え手を豊かにし、年金財政を安定させるなどをあげている。

 こうした案に対し自民党の安倍晋三総裁が「馬鹿げた案だ」としたことに「安倍総理は言うだけで案を示せないでいる。極めて無責任。総理の資格はない」とした。(編集担当:森高龍二)