自民が桜を見る会を政治利用か「4組まで招待」

2019年11月20日 07:06

 公費を使って催される総理主催の「桜を見る会」が政治利用されていた可能性が日に日に濃くなっている。自民党が参院選挙を6か月後に控えた今年1月、参院選で改選を迎える党所属議員に対し「一般の方(友人・知人・後援会など)を4組まで(桜を見る会に)ご招待いただけます」と記載した案内状を送っていたことが19日、菅義偉官房長官定例記者会見で取り上げられた。

 事実関係を問われた菅長官は「自民党のことについて一つ一つに答えることは差し控えたいし、事実関係も掌握していない」と否定もせず、応じる姿勢もみせなかった。

 招待者名簿をすぐに廃棄したことにも菅官房長官は「桜を見る会の文書保存期間は1年未満と聞いている」と処分は規定にそって行われていることを強調した。

 また安倍総理の後援会がホテルニューオータニで催した「桜を見る会前夜祭」について、記者団から安倍晋三後援会事務所がお金を預かりホテルに支払っているということなら、ホテルでなく後援会がまず領収書を出し、収支を政治資金収支報告書に記載すべきではなかったのか、記載を避けるために領収書をホテルに出させたように見える。政治資金規正法の趣旨に反しているのではないかとの問いに対して「総理が申し上げた通り」と答えるにとどまった。

 安倍総理は「『桜を見る会』前夜祭費用について「安倍事務所も、後援会にも一切入金はありません。入金、出金はございません。各参加者が直接支払を行っている旅費、宿泊費、当の(夕食パーティー)食事代も安倍事務所にも後援会にも入金はありませんので領収書を発行してもいない」と今回催しのすべての金銭について事務所も後援会も一切関与していないと主張している。(編集担当:森高龍二)