日本人の英語力、東アジアでも下位クラス。主要国で26位

2019年11月26日 06:26

画・日本人の英語力、東アジアでも下位クラス。主要国で26位。

国際ビジネスコミュニケーション協会がTOEICのSpeakingとWriting Testsスコアと受験者の意識についてレポート

 平均的な日本人も英語を理解し、さらに会話能力を向上させる必要がでてきた。東京の浅草やその他の伝統的な商業街では既に英語によるやり取りが普通になってきている。

 英語を理解する目的には二つ考えられるだろう。一つは小売・飲食。サービス業に代表されるように海外からの顧客とのコミュニケーションだ。もう一つはAIに代表されるめまぐるしい情報テクノロジーの進化に関する情報収集のためだ。そこで既に若い世代を中心に英語学習に取り組んでいる者は多い。日本は主要国の中で英語力が低いと言われ続けてきたが現況はどうであろうか。

 19日、日本でTOEIC(R)Programmを実施・運営する、国際ビジネスコミュニケーション協会が2018年の世界におけるTOEIC(R) Speaking & Writing Testsの受験者スコアと受験者が回答したアンケートの結果を発表した。

 受験者の属性について見ると、まず学歴は大学卒または大学在学中が58%で最多であった。専攻について見ると「教養学」が27%で最も多く、次いで「工学」の21%、「経営学」18%と続いている。就業者の業種では「サービス業」が31%で最多、「製造業」が25%であった。

 さらに全体では77%が「6年以上の英語学習経験有」と回答しており、43%が英語でのやりとりに「時々苦労する」と回答している。「6ヶ月以上の英語圏滞在経験者」は23.%、英語圏滞在の目的として「進学のため」もしくは「語学プログラム参加のため」と答えた者の割合は50%、27%が「学習のため」、26%が「就職活動のため」、20%が「卒業に必要なため」と回答している。

 地域別の平均スコアを見ると、高い順にヨーロッパ、北米、南米、アジア、オセアニアとなっている。日本の平均スコアはスピーキングが111点で28国中26位、ライティングが130点で26国中25位であった。

 ちなみに他の東アジア国・地域を見るとスピーキングで台湾が139点、韓国が125点、中国が114点で、ライティングが台湾156点、中国147点、韓国145点の順でいずれも日本より高くなっている。

 情報の収集や交渉を行う事務系にしても、テクノロジー、スキルを習得する技術系にしても英語は競争力を決める重要なスキルだ。日本人の総合的なスキルを向上させるためにもさらなる英語学習が必要なようだ。(編集担当:久保田雄城)