日本財団が日米韓英独など9か国の17歳から19歳の男女(各国格1000人)を対象に実施した「社会や国に対する意識調査」で「自分で国や社会を変えられると思う」と答えた若者や「社会課題について家族・友人など周りの人と積極的に議論している」と答えた若者の比率が最低・最下位だったのが「日本の若者」になった。
「自分で国や社会を変えられると思う」と答えたのは18.3%で、インド(83.4%)インドネシア(68.2%)アメリカ(65.7%)中国(65.6%)と比較して極端に悪かった。韓国(39.6%)の半分にも満たない。国や社会を自らの行動で変えられると思わない若者の意識からは民主主義を守り、育てていくうえでかなり深刻な状況になっている。
また「社会課題について家族・友人など周りの人と積極的に議論している」と答えた若者比率も27.2%にとどまり、中国(87.7%)インド(83.8%)インドネシア(79.1%)ベトナム(75.3%)イギリス(74.5%)ドイツ(73.1%)アメリカ(68.4%)韓国(55%)と大差がついた。
政治を含め社会参加への意識の低さは深刻な状況。「将来の夢を持っている」との回答も6割にとどまり、他の8か国の若者の8割~9割が「夢を持っている」と回答する中で、6割にとどまっていることは貧困の連鎖など日本の社会構造的な問題が背景にあるよう。
一方で「自分の国に解決したい社会課題がある」と回答した日本の若者の回答(複数回答)の1位は「貧困をなくす」こと(47.8%)。2位は「政治を良くする」(43.3%)ことだった。森友・加計に象徴される総理や総理周辺の「行政の私物化」「改ざん・隠ぺい」問題が大きく影響しているとみられる。調査は今年9月27日~10月10日の間、インターネット調査された。(編集担当:森高龍二)