全原発の廃炉政策への転換を 現職・元職首長ら

2020年02月20日 07:02

 現職、元職の約100の自治体首長らでつくる脱原発をめざす首長会議は19日までに政府に対して全原発の廃炉政策へ転換するよう求める緊急声明を発表した。声明は政府に提出する。

 声明では原子力規制委員長更田豊志の1月の記者会見での「日本原燃の六ヶ所再処理施設の審査が非常に大きな判断の対象だろう」との発言を踏まえ「核燃料サイクルには、もはや政策的意義はない」と釘を刺したうえで「今後、国民負担を最小化するためにも『嘘だらけの原子力政策』は早急に見直すべき。同時に、関西電力美浜3号機、高浜1、2号機といった稼働40年を超えている老朽原発の再稼働は断じて認めてはならない。1日も早く全原発廃炉政策に転換すべき」と強く原発政策の転換を求めている。

 原子力規制委員会田中俊一前委員長は昨年11月発行の月刊誌で「日本の原子力政策は嘘だらけでここまでやってきた。結果論も含め本当に嘘が多い。最大の問題はいまだに核燃料サイクルに拘泥していること」と発言している。緊急声明ではこの発言も紹介し、言葉の重みをアピールしている。(編集担当:森高龍二)