森友・再調査求める署名、数日で17万人超に

2020年03月31日 05:51

 安倍晋三総理は記者会見で記者団から森友学園の問題で命を絶った財務省近畿財務局職員、赤木俊夫さんの手記が公表され、総理も国会で国民の信頼を揺るがす事態となって大きな責任を痛感していると述べたが、国民の信頼を回復するために、遺族が求める第三者委員会を設置するなどして説明責任を尽くすべきではないかと問われ、「この問題にかかわらず、国民の皆様に対しては説明責任を果たしていかなければならないと思っている」と問題を一般論にすり替え、再調査拒否の姿勢を見せた。

 安倍総理は「本件については国会でも既に説明させていただいており、財務省において麻生太郎財務大臣の下で事実を徹底的に調査し、捜査当局による捜査も行った」とこれまでの国会答弁と同様の発言をした。

 そのうえで「この問題にかかわらず、国民の皆様に対しては説明責任を果たしていかなければならないと思っている。二度とこうしたことがないように全力を尽くしていきたい」と逃げた。

 再調査を巡っては、安倍総理や麻生財務大臣が再調査を拒否していることから、赤木さんの妻が27日から電子署名サイトで弁護士や大学教授らのよる「第三者委員会を立ち上げて、公正中立な調査をしてほしい」とする署名活動をしており、すでに30日午前8時現在ですでに17万人を超える署名が集まっており、20万人突破も時間の問題になってきた。財務省のさきの調査報告に対し、国民の不信感を表しているものともいえる。

 ツイッターには「赤木俊夫さんが身命を賭して伝えたかった真実をうやむやにしてはならない」などの声が寄せられている。赤木さんの妻は署名呼びかけの中で「決裁文書の改ざんはなぜ行われたのか、誰のどのような指示に基づいて、夫は改ざんを行わざるを得なかったのか、改ざんにかかわった人達はどのような発言をして何を思ったのか、夫がなぜ自死に追い込まれなければならなかったのか、その原因と経緯が明らかになることを私は心から望んでいます。夫もきっとそのことを望んでいると思います」と思いをつづった。政府は第三者委員会による再調査を実施するべきだ。(編集担当:森高龍二)