アキュラホーム 一般的な木造壁の7倍の耐力壁の公開実験をZOOMでライブ配信

2020年05月31日 09:48

アキュラホーム公開実験

アキュラホームが新世代木造SE「大空間の家」で使う超耐力壁「トリプルストロング・ウォール」(写真右)たった1枚でも、従来工法3種6枚を組み合わせた壁を大きく上回る強度を示した実験前の実験現場

 新型コロナウイルス禍の影響は、さまざまな業界に大きな影響を与えている。飲食店もさることながら、不動産や住宅施工メーカーなども「企業活動への影響」は避けられない状況だ。

 そのような中で、木造注文住宅を手がける中堅住宅メーカーのアキュラホームは新たな取り組みとしてZOOMを使った公開実験を行った。今回新たに基盤商品として、新世代木造SE「大空間の家」を発表した新商品の性能を実証したのである。

この新商品は、木造住宅のイメージを変える外観と室内空間デザインを実現しながらコストを抑え、30.05坪の2階建3LDKで1547万円(税込)からという価格設定。これは近年、住宅設計において高性能・高機能化を追及した結果、価格転嫁が進んで高価格化したことを反省し、適正なスペックの住まいを従来に比べてリーズナブルな価格で提供するというアキュラホームの新提案、ひとつの回答といえる住宅だ。

 その商品の機能を、ZOOMを用いて、ライブ中継で実験状況を見せたのだ。そのネット配信したライブ映像に、5706名の一般消費者が視聴し、リモートワーク&プロモーション時代の新たな情報提供・販促手法として注目が集まった。

 ライブ中継した実験は、同社は、耐力壁の強さを証明すべく実施した「新世代木造はどこまで強い?」と題した実証である。具体的には、木造在来工法の一般的な「筋交い」「スチールレース」「合板による耐力壁(2×4)」の3種の耐力壁を各2枚×3組、計6枚合わせた従来型耐力壁と、新開発「トリプルストロングウォール」(構造耐力性能評価取得)1枚の強度を比較した。

 従来耐力壁6枚組に対して、61kN(約6トン)の引っ張り荷重を大型重機で与えると、6枚組の強固なはずの従来型耐力壁が破損する。ところが「トリプルストロングウォール」は僅か1枚で81kN(約8トン)の荷重まで耐えた。つまりトリプルストロングウォールを使えば、壁の面積を6分の1まで減らしても、強度が上回っているということだ。7倍の耐力壁という、触れ込みに間違いはなかったというわけだ。

 実験後、ライブで同社の宮沢俊哉社長は、「コストを掛ければ高機能耐力壁は出来るし、他メーカーにもある。私どもはこれを普及価格で達成させた」と自信に満ちた表情で語った。

 アキュラホームは、これまでも日本の住宅の適正価格化を実現してきたメーカーだ。東京都が「価格引下げを実現することによって、市場の競争原理を働かせ、広くて質が良く低廉な戸建住宅の供給を促進する」というコンセプトの戸建住宅の価格引下げ実証実験に参画し、申し込み最高倍率を記録するなど、高品質で適正な価格の住まいの供給を推進してきた。今回、さらなる高性能・低価格化を目指して、新世代木造SE「大空間の家」でも低コストで開放感のある高剛性住宅を提供している。(編集担当:吉田恒)