トヨタ、売れ筋のミッドサイズSUVのRAV4に新型「PHV」を追加して発売

2020年06月12日 07:17

TOYOTA RAV4 PHV

ピュアEV走行距離で航続95km走行が可能な新型RAV4 PHV、469.0万円から539.0万円

 トヨタ自動車、ミッドサイズSUVのRAV4のプラグインハイブリッド(PHV)モデルとして、新型車「RAV4 PHV」の発売を発表した。

 新型車RAV4 PHVは、RAV4が目指した「Fun to Drive」を突き詰め、新開発のプラグインハイブリッドシステム「THSⅡ Plug-in」を採用し、開発を進めてしたモデルだ。RAV4のハイブリッドシステムよりもフロントモーターとインバーターを高出力化し、大容量・高出力の新型リチウムイオンバッテリーと組み合わせて、システム統合最高出力225kW(306ps)を達成、スポーティで力強い走行を可能とした。また、純EVモードでの走行は、クラストップレベルの95kmを実現。優れた環境性能も両立させた。

 新開発のプラグインハイブリッドシステム“THSⅡ Plug-in”は、モーターを最大限活用することで瞬時の加減速が可能。さらにPHVのメリットであるエンジンによるアシストも加わり、0-100km/h加速は6.0秒と力強い加速を実現しているという。

 前述のように、満充電状態でEV走行距離は95kmであり、加えてハイブリッド燃費は22.2km/リッター。燃料タンク容量は55リッターで、航続距離1300km以上となる。

 また、エンジンも使うHVモード走行では、バッテリーパワーを活用しエンジン回転数を抑えることで、加速の際のエンジンノイズを低減。EVモード走行だけではなく、HVモード走行の際も上質なドライビング空間を構築する。

 ベースのRAV4と同じTNGAプラットフォーム(GA-K)を採用し、大容量リチウムイオンバッテリーを車体中央の床下に搭載。低重心化、重量バランスの最適化し、ドライバーの感性を重視した上質な乗り心地と優れた操縦安定性を実現したのも特徴だ。

 インテリアにおいては、天井やピラー、オープントレイなどもブラックで統一した室内空間にスポーティで上質感を演出するレッドステッチを採用。インストルメントパネルをはじめ、ドアトリム、シート、ステアリングホイール、シフトブーツ、センターコンソールにレッドステッチを施し室内をコーディネートした。

 合成皮革シート表皮採用のスポーティシートを全車標準装備。「BLACK TONE」と「G“Z”」には、陰影を際立たせる横基調のキルティング意匠とレッドリボン加飾で上質さの中に力強さを演出。また、「G」は、メイン材にファブリックの快適性と革のような質感を併せ持ったレザテックを採用し、スポーティ感とシート全体の質感を向上させた。

 PHVらしい利便性も新型のメリットだ。停電や災害時などの緊急時、アウトドアに役立つ、最大1.5kW(AC100V)の外部給電機能を標準装備。ラゲージ内に設置されたアクセサリーコンセントに加え、付属のヴィークルパワーコネクターを車両後方右側の普通充電インレット使えば、外部給電用のコンセントとして利用可能だ。

 外部給電法には、使用目的に合わせて選べる、EV給電モードとHV給電モードを設定。バッテリーだけを使って給電するEV給電モードに対し、HV給電モードはバッテリー残量が所定値を下回るとエンジンが起動し、ガソリン満タン状態なら3日程度の電力を供給できる。

 新型は緊急時の電源車として役に立つ1台であることは間違いない。3グレード構成で、価格は469.0万円から539.0万円。(編集担当:吉田恒)