そんなに親しい方ではないと平川氏との距離強調

2020年06月12日 07:04

 中小企業庁の前田康宏長官は11日の参院予算委員会で、立憲民主党の蓮舫議員の質問に答え、2017年の経産省大臣官房審議官時代に米国テキサス州オースティンで民家(前田ハウスと称されている)を借り上げ、パーティを催したさい、今回、持続化給付金業務受託後にほぼ丸投げで電通に再委託し「中抜き」と批判されている一般社団法人サービスデザイン推進協議会の平川健司業務執行理事と同席していたことを認めた。

 週刊文春は「経産省最高幹部と幽霊法人電通社員 テキサス『癒着』旅行」と報じていた。蓮舫議員は「書かれている内容はどこまでが事実か」と詰問。また、この質問前に「平川常務理事と交流があるか」と質した。

 前田長官は「面識はある。そんなに親しい方ではない」などと答えた。蓮舫議員は「テキサスへ視察旅行を平川氏としたのは事実か」と質し、前田長官は「旅行ではなく、公務の出張だった」とし「平川理事とは一緒には行っていない、現地で会った。イベント(会場)で会った」とした。

 前田長官は、友人が民家を借り、そこで宿泊とともに関係者と意見交換していたなどと答えた。そのうえで「ホテルの外にあるコーヒーバーのようなところで(平川理事と)話をした記憶がある。パーティの席でも一度だったと思うが参加されたのではないか」などと親しくない距離感を強調した。

 蓮舫議員は「たまたまホテルのコーヒーバーで会って、たまたまパーティで会って、偶然だという説明に国民は納得できますか」と問われ「事実は事実です」と癒着する関係ではないと繰り返し強調。

 前田長官は蓮舫議員から国家公務員倫理法にある国民の疑惑や不信を招くような行為は絶対にしていないと言えるかと質され「そういう行為はしていないと認識をしている」などとした。(編集担当:森高龍二)