安全保障戦略ありよう夏の安保会議で議論 総理

2020年06月21日 08:13

 安倍晋三総理は18日の記者会見で、安全保障戦略について「我が国の抑止力、対処力を強化するために何をすべきか。日本を守り抜いていくために何をなすべきか。安全保障戦略のありようについて、この夏、国家安全保障会議で徹底的に議論し、新しい方向性を打ち出し、速やかに実行に移していきたい」と述べた。

 この日の会見では自民党が求める「敵基地攻撃能力の保持」についても「我々も、そういうものも受け止めていかなければいけないと考えている」などと述べ「抑止力とは何かということをしっかり突き詰め、考えていかなければいけない。政府においても新たな議論をしていきたい」などと語った。

 安倍総理は「現行憲法の範囲内で、専守防衛という考え方の下、議論を行っていく」としながらも「我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している。朝鮮半島では緊迫の度が高まっている。弾道ミサイルの脅威から国民の命と平和な暮らしを守り抜いていく。これは政府の最も重い責任。防衛に空白を生むことはあってはなりません。平和は人から与えられるものではなく、我々自身の手で勝ち取るもの。安全保障政策の根幹は、我が国自身の努力にほかなりません」と訴えるが、敵基地攻撃能力保持を正当化する論のように聞こえる。(編集担当:森高龍二)