野田佳彦総理は7日の参議院本会議で復興財源にからむ国家公務員給与引下げ法案(時限立法)と郵政改革法案について「(2法案は)復興財源に係わる法案であり、政党間協議にも注視している。会期内での法案成立をお願いしたい」と復興財源確保の観点から成立への協力を求めた。
政府は国家公務員の給与を平均7.8%引下げることにより、年間2900億円を震災復興財源として見込んでいるほか、郵政株についても郵政改革関連法案を成立させ、日本郵政株式会社の経営状況を勘案しながら、速やかに郵政株を売却し、復興財源に充てたいとしている。
しかし、公務員給与の引下げについては「人事院勧告を実施して後に深堀りして、給与引下げを実施すべき」とする野党との調整が難しく、7日の参議院本会議でも「今国会は9日に閉会する。国家公務員給与引下げ法案が成立しなかったら、2900億円の財源はどうなるのか。総理の不退転の思いはどうなったのか」と岡田広議員(自民党)から追究の声もあった。
また、みんなの党の寺田典城議員は「法案成立を諦めたのか。賛成の見通しがないからと言って審議すら行わない馴れ合い体質はいかがなものか。会期を延長してでも決めるべきだ」と政府の取り組み姿勢を批判した。(編集担当:福角忠夫)