敵基地攻撃能力保有は憲法蹂躙だ、強く非難

2020年06月23日 06:59

 日本共産党の小池晃書記局長は22日の記者会見で、政府が敵基地攻撃能力の保有を検討する姿勢を示していることに「憲法を蹂躙するもの」と強く非難した。

安倍政権発足前の政府は平和憲法のもと「(兵器は)自衛のための必要最小限の範囲にとどめるべき」との原則のもとで、敵基地攻撃能力を備えることはできない、としてきた。

 しかし、安倍晋三総理は陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備がハード面で難しいことが明らかになり、破綻したとたん、自民党が求める「敵基地攻撃能力の保有」についても「抑止力とはなにかの観点から、防衛戦略で検討する」考えを記者会見で発言。憲法が認めていない「敵基地攻撃能力」を『憲法の範囲内で敵基地攻撃能力を検討する』という論理的破綻のなか、「抑止力」の名のもとに感情に訴えて正当化しようとしているようだ。

 小池氏は「どさくさ紛れに、こういう議論を始めることは許されない。攻撃的兵器の保有は自衛のための最小限度の範囲を超えている。いかなる場合も許されないとしてきた憲法上の立場を完全に蹂躙する」と批判。

 リスクについても「敵基地攻撃は『先制攻撃』。反撃を招き、甚大な被害を国民にもたらす」と指摘し「どさくさ紛れの憲法蹂躙の議論は許さない」と憲法順守を求めた。(編集担当:森高龍二)