政府の骨太の方針「原案」が8日の経済財政諮問会議に示された。公務員改革では「国家公務員制度改革基本法にのっとり、能力・実績主義の人事管理を徹底し、適材適所の人材配置を図るため、局長等の職務内容の明示、人事評価の運用改善、幹部職員及び管理職員の公募の目標設定並びに官民公募のより一層の推進等に引き続き着実に取り組む」としているが、安倍政権下では官邸に忖度した人物が重要ポストに次々就いている現況があり、内閣人事局の在り方そのものを見直すよう提起する声もある。
すでに自民党の石破茂元幹事長は2018年9月の党総裁選挙立候補前に総裁としての公約のひとつに「内閣人事局の運営方針を見直す」「全省庁に公文書管理監を配置する」「幹部公務員に外部人材を積極登用する」ことを挙げていた。
当時、森友・加計問題で幹部公務員の人事権を握る官邸に対し、官僚による官邸への忖度や官邸主導での政策決定過程の不透明さが浮き彫りになり、総裁選公約にまで、こうした問題の是正案が示される事態に深刻化している。その後も、忖度は続いている。
森友問題では「価格と金額は違う」と政府側に都合の良い答弁を繰り返してきた人物(主計局長)が財務事務次官に就任するとの報道が今月なされた。この報道にネット上では「安倍政権に魂を売るものは出世街道を歩めるが、真理の道を歩むものは、この星では排除される」「安倍の忖度の代表格」など批判の声が多数ある。公務員が国民のために仕事に専念できる制度構築、環境づくりこそが急がれている。(編集担当:森高龍二)