今上天皇も「深い反省」と戦没者追悼式でお言葉

2020年08月18日 06:19

 終戦記念日の15日、日本武道館で政府主催により催行された全国戦没者追悼式で、徳仁天皇陛下は「さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々と、その遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします」と哀悼の意を述べられるとともに、さきの戦争が侵略戦争であったことに鑑み「過去を顧み、深い反省の上に立って」と述べられ「再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い・・・世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と述べられた。

 今年で75回を迎える全国戦没者追悼式。70回を迎えた2015年8月15日の追悼式で時の天皇陛下(現・明仁上皇陛下)が初めて「さきの大戦に対する深い反省」というお言葉を述べられ、追悼の気持ちと平和への願いを込められた。

 安倍政権の下、2014年7月に憲法9条(戦争の放棄)の解釈変更が閣議決定され、集団的自衛権の行使容認を含む「安保法案」制定に向け、世論が2分、国会内外で激しく対立していた。平和憲法の下で一貫して集団的自衛権の行使はできないとしてきた政府方針が塗り替えられることへの危機感が高まった時期だった。

 上皇陛下が当時「さきの大戦に対する深い反省」というお言葉を述べられた背景や今上天皇陛下も「過去を顧み、深い反省の上に立って」と述べられたお言葉の意味は深く、大きい。

 一方、安倍晋三総理は「戦争の惨禍を二度と繰り返さない。この決然たる誓いをこれからも貫いてまいります。我が国は、積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携えながら、世界が直面している様々な課題の解決に、これまで以上に役割を果たす決意です」と述べたが、過去の歴史に対する反省は述べなかった。安倍総理はさきの戦争に「侵略」という言葉は国会答弁でも一切使用していない。(編集担当:森高龍二)