政策論争する準備できています 蓮舫氏

2020年09月16日 06:19

 第99代総理を決める臨時国会は16日召集され、自民党総裁の菅義偉氏の就任が確定しているが、自民党総裁選挙を巡っては政治に「国民の納得と共感」を掲げ、国民の7~8割が納得していない森友問題についても再検証を視野に入れていた石破茂元幹事長潰しに麻生派など5派閥が早々に安倍総理を継承するとした菅義偉官房長官支持を表明。選挙では石破氏を3位にするため、菅氏支持派から岸田文雄政調会長に票が「施された」などの報道が相次いでいる。

 蓮舫参院議員(旧立憲民主党副代表)はツイッターで「『ほどこし票』なんてコメントが当たり前に使われているテレビ番組。菅新総裁が選出されましたが、派閥による密室政治」と批判。

 蓮舫氏は、そのうえで「私たちは国会審議を通じて政策論争する準備はできています。国会を」と菅内閣に対する国会論戦に準備ができている、と本格的論戦を求めて発信した。

 臨時国会は3日間の会期で16日召集される。菅総裁は総裁決定時に「安倍総理が進めてきた取組みを継承し、進める。私にはその使命があると認識している」と安倍継承者としての色合いを濃厚にした。5派閥を意識したともみられる。

 菅氏は総裁決定後の記者会見で「森友、加計、桜」について「安倍政権においては様々な指摘を受けた。客観的におかしいと思ったことについては正していかなければならないと思っている。国民の皆様に何事も丁寧に説明することも大事だと思っている。そのうえで成果を出して、国民の理解をいただく、そうした対応をしっかり行っていきたい」と述べた。

 しかし、公文書改ざんを強いられ自殺した近畿財務局職員の妻や多くの国民が、なぜ自殺しなければならなかったのか、真相を明らかにするために第3者機関による財務省の再調査を求めていることについて、菅氏はこれまでの答弁で「財務省も調査し、地検も捜査した」と調査済みを主張し、再調査の必要なしとの姿勢を示し「再発防止に努める」と問題を今後の問題にすり替えている。

 桜問題にしても区分番号「60」が総理枠で、後援会員ら800人が招待され、昭恵総理夫人の友人知人も「60」の総理枠で入っていたことが宮本徹衆院議員(共産)の国立公文書館での調査で濃厚になってきており、政治の私物化問題は少しも終わっていない。(編集担当:森高龍二)