日本経済団体連合会は30日までに菅内閣に労働裁量性拡大や原発再稼働の促進を含め、ポストコロナを見据えた新たな成長戦略と経済構造改革、新型コロナウイルス感染症対策、新国際秩序の形成など3本柱の取組みを求めた。
新たな成長戦略と経済構造改革では(1)強い権限・実行体制を有するデジタル庁設置による地方自治体を含む行政デジタル化の徹底(2)脱炭素社会に向けたエネルギー・環境政策の推進(3)多様で柔軟な働き方改革に向けた環境整備、人材育成、女性活躍とダイバーシティのさらなる推進(4)全世代型社会保障改革の着実な推進(5)DXによる経済社会の徹底的な変革、規制・制度改革などを挙げた。
様で柔軟な働き方改革に向けた環境整備は9月に経団連がまとめた「当面の課題に関する考え方」に示されている中で「働き手のエンゲージメント向上に着目し、働き方改革の深化を促す。その一環として、場所と時間にとらわれない働き方を推進すべく、テレワークを巡る人事評価・労務管理上の課題について検討するとともに、裁量労働制の対象拡大等、ジョブ型社員に適した新しい労働時間制度の実現を目指す」と裁量労働制の対象拡大を組み込んで求めている。
エネルギー・環境問題では「再生可能エネルギーの主力電源化」を挙げる一方「安全性が確認された原子力発電所の再稼働等を図る」と原発再稼働を並列して取り上げている。(編集担当:森高龍二)