菅氏が私人行為なら公職の肩書外して奉納すべき

2020年10月20日 06:52

 菅義偉総理が侵略戦争を計画・実行した戦争犯罪者(平和に対する罪=A級戦犯)を合祀する靖国神社の秋季例大祭に、総理の肩書で「真榊」を17日に供えた問題。

 加藤勝信官房長官は19日の記者会見で、総理が真榊を備えた行為は「あくまで私人としての奉納」と説明。「個人の信教の自由に関する問題で、政府が立ち入るべきものではない」と私人としての行為とした。

 また奉納に「内閣総理大臣」の肩書をつけていることについて「その地位にある個人を表す場合、慣例として、しばしば行われる」と釈明し、問題ないとした。しかし、「私的行為と主張するなら公私を峻別し、公職の肩書は外して奉納すべき」との声もある。

 聯合ニュースは韓国政府が「過去の侵略戦争を美化し、戦争犯罪者を合祀する靖国神社に日本政府の指導者らが供え物をしたことに深い遺憾を表明した」と伝えた。

 一方、昭和天皇はA級戦犯合祀に反対し、合祀後、靖国神社に足を運ばれることはなかった。平成天皇も同様の姿勢を継承され、今上天皇もその意思を尊重されているとみられる。(編集担当:森高龍二)