立憲民主党の枝野幸男代表は訪問先で記者団に答え、日本学術会議会員の推薦に対し、菅義偉総理が任命拒否し「総合的、俯瞰的に」判断したなどとして、具体的説明をしないことに「何もされていないという状況自体が『菅政権の本質』を表しているということを、しっかりと国民の皆さんに伝えていきたい」と不都合なことに答えない菅政権の体質を非難した。
また菅総理が任命拒否したことに対しては「(拒否した)説明の有無にかかわらず、(任命しなかったこと自体が)違法であることに変わりないと思っている」と断じた。
そのうえで、枝野代表は「菅総理自身が記者会見すべき」と記者会見で6人の任命拒否について、国民が納得できる説明をするべきだと求めた。また26日召集の臨時国会までに1週間以上あることを踏まえ「まだ1週間以上あるのに、その間、説明しないということなら、そのこと自体が菅政権の体質を表している」と指摘した。
任命されなかった6人はいずれも安保法制や共謀罪、特定秘密保護法の問題点や国民にとって懸念される点を学術的立場から国会等で発言してきた学者ら。このため、政府政策に不都合な意見を論じる学者を排除した可能性が高く、こうした意見を述べることで学術会議会員に任命されない前例を作れば、自由な学術活動が阻害され、ひいては憲法が保障する「学問の自由」が侵害されることになるため、任命しなかった理由の正当性を説明するよう多くの国民が求めている。(編集担当:森高龍二)