社民党の国会議員3人、地方組織20超が立憲へ

2020年11月17日 06:27

 社会民主党は党残留組と立憲民主党への合流組に分かれて、それぞれの立場で社会民主主義実現に取り組むことを14日、都内で開いた臨時党大会で決めた。国会議員4議員のうち、福島瑞穂党首(参院議員)以外の吉田忠智幹事長、吉川元国対委員長、照屋寛徳衆院議員は立憲民主党に入党する。また20を超える地方組織は立憲に合流するとみられる。

 社民党は党首の福島氏と幹事長の吉田氏との考えが一致せず、事実上、分裂させるほかに選択できなかった。党首としての福島氏のリーダーシップにも問題を投げる格好になった。福島氏が衆院選挙に立候補し自らの信を国民に問うことなく、党組織に支えられる参院・比例で3期連続確保してきたことに対しても、リーダーとしてどうか、との声もあった。

 今回の社民党臨時党大会での決定により、地方基盤がまだまだ弱い立憲にとっては、社民の地方組織を何割か得ることができ、政党活動、選挙にプラス面が見込まれる。

 一方、党継続を選択した福島氏にとっては早ければ年内、遅くとも1年以内に行われる衆院選挙で国会議席を確保できるのか、また政党要件の「得票率2%以上」(直近の参院選挙での得票率は2.09%)が確保できるのか、「政党」としての存続にかかるこれまで以上に厳しい選挙になることは確かだ。

 福島氏は「立憲など野党共闘はさらに推し進める。野党共闘の要として、しっかりがんばっていく」また「党内に党再生委員会を作り、女性や若者が主役になれる党にしていきたい」と決意を示した。(編集担当:森高龍二)