桜を見る会前夜祭を巡り安倍晋三前総理に東京地検特捜部が任意で事情聴取を求めていることや自民党の吉川貴盛衆院議員が安倍政権下で農林水産大臣をしていた当時、鶏卵業者から便宜を図る見返りに大臣室などで総額500万円の現金を授受した疑惑など、新たな問題に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が続いていることから、国会審議課題が山積しているとして、立憲民主、日本共産、国民民主、社会民主の4党は3日、幹事長・書記局長会談を行い、国会会期を今月28日まで延長することを求めて4日に動議を提出することを決めた。
会談後、立憲の福山哲郎幹事長は「GoToキャンペーンの今後のありよう、さらには地方の医療体制が崩壊の瀬戸際にある状態を救済するために、国会会期を延長して、今こそ立法府の職責を果たさなければいけないと考えている。野党が提出した新型インフルエンザ特別措置法の改正案等の審議も速やかにおこなうように求めていきたい」と語った。
また桜を見る会前夜祭を巡る新たな事実や報道から、安倍前総理が国会で虚偽答弁を繰り返してきたことが濃厚になりつつあり、福山氏は「立法府として甚だ遺憾だ」とし「(安倍氏の行為は)国会審議の信頼を著しく損なう行為であり、安倍前総理側からの補てんの事実があったのか、その原資等々、安倍前総理には国会で説明する責任がある。安倍前総理は国会招致に応じるべきだ」と語った。
吉川議員への疑惑に対しても「事実ならば贈収賄事件にも発展する可能性がある。吉川元農水大臣はもちろん、政府・与党の責任も極めて重い」と述べ、国会として真相究明する必要を強調した。
共産党の小池晃書記局長もツイッターで「コロナはこれから3週間が勝負と言いながら国会を閉じるなど言語道断。野党はコロナ特措法の改正も提案しており、すぐ議論を」と議論すべき案件が多い中での閉会は許されないとした。
また東京地検特捜部による安倍前首相の任意聴取要請や吉川元農水相の現金授受報道を踏まえて「国会閉会で疑惑にフタは許されず」と国会で説明するよう求めた。(編集担当:森高龍二)