企業の生産性向上へ支援・税制優遇図る 菅総理

2020年12月03日 06:23

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菅義偉総理は1日開いた成長戦略会議で「企業の生産性向上への取り組みとともに、成果を働く人に分配することで働く国民の所得水準を持続的に向上させる経済の好循環を実現する」とし、企業の生産性向上への支援・税制優遇を図る考えを示した。

 菅義偉総理は1日開いた成長戦略会議で「企業の生産性向上への取り組みとともに、成果を働く人に分配することで働く国民の所得水準を持続的に向上させる経済の好循環を実現する」とし、企業の生産性向上への支援・税制優遇を図る考えを示した。
 
菅総理は企業の生産性向上のために具体的には(1)「2050年カーボンニュートラルに向けたグリーン成長戦略を盛り込んだ。今後、革新的なイノベーションに取り組む民間企業に対して、国家プロジェクトとして新たな技術開発を支援することとし、予算上、税制上の具体的支援を早急に検討する。あわせて、グリーン分野について年限目標を明示した具体的な計画案を年内に策定する」と技術開発に優遇策を講じる考えを示した。

 また第2の支援として「ポストコロナに向け、事業再編を進める企業への支援を段階的に強化する」とし「雇用維持に取り組む一方、新しい分野への労働移動を円滑化するため、いわゆるトライアル雇用の支援や在籍出向のルールの明確化などを進める。企業がデジタル化に取り組むビジネスモデルを税制で後押しする」と語った。

 このほか、菅総理は「中小企業の合併などの規模拡大について、税制面での支援を検討する。一定の補助金や金融支援について中小企業だけでなく中堅企業へ成長途上にある企業を支援対象に追加する法改正を次期通常国会で検討する。更に大企業と中小企業のパートナーシップを強化する」と様々、企業の生産性向上に向けた支援・税制上の優遇を行う考えを表明した。

ただ、企業が安倍政権下での法人税減税効果も含め、空前の利益を上げても労働者、特に非正規労働者への待遇改善へ利益分配してこなかった現状では、自身のポスト保身とともに株主重視の経営者意識の改革も必要なようだ。(編集担当:森高龍二)