防災・減災・国土強靭化へ 今後5年に15兆円

2020年12月13日 08:36

 政府は防災・減災・国土強靭化のために、来年度から25年度までの今後5年間で事業ベースにして約15兆円規模に上る対策を実施する方針だ。

 菅義偉総理は同日の国土強靱化推進本部会合で「ダムの事前放流推進や遊水池の整備などによる流域治水対策、道路橋梁や学校施設などの老朽化対策、ITを活用した道路管理の効率化、防災・気象情報の高度化など123項目の対策を5年間で重点的に集中的に実施する」とした。

 そのうえで、これら対策に「事業規模で概ね15兆円程度を目途にしている」とし「初年度の対策は令和2年度第三次補正予算を措置」と語った。

 菅総理は所管大臣らに対し「省庁、自治体、官民の垣根を越えて、引き続き、災害に屈しない国土づくりを進めるよう」指示した。

 計画では(1)港湾の津波対策はじめ地下街の耐震性向上対策、公立社会体育施設の耐震化対策など「激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策」に12兆3000億円。

 (2)河川管理施設の老朽化対策や高度化・効率化対策をはじめ老朽化した公営住宅の建替による防災・減災対策、砂防関係施設の長寿命化対策など「予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策」に2兆7000億円。

 (3)防災計画に資する活断層情報の解析・評価、集約・情報提供対策やスーパーコンピュータを活用した防災・減災対策、地震・津波に対する防災気象情報の高度化対策など「国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進」に2000億円を予定している。(編集担当:森高龍二)