沖縄に寄り添うも、譲れない辺野古移設工事

2021年01月19日 06:18

 菅義偉総理は18日召集の通常国会で施政方針演説を行い、沖縄問題について「日米の抑止力を維持しつつ、沖縄の皆さんの心に寄り添い、基地負担軽減に引き続き取り組みます」と述べたが、「普天間飛行場の1日も早い全面返還を目指し、辺野古沖への移設工事を進めます」と述べ、政府としては、沖縄の県民に寄り添うも、普天間全面返還には辺野古基地建設以外に選択肢はないとの結論から「移設工事を進める」と、譲れない案件であるとの考えを短い発言の中でアピールしたもよう。

 また日本の防衛・経済安全保障に関して、菅総理は「領土・領海・領空、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは、最も重要な使命だ」とし「ミサイル脅威に対応するため、イージス・システム搭載艦を整備するとともに、抑止力強化へ、引き続き、政府内で検討を行う」とした。

 自民党内には「敵基地攻撃能力保有」を求める勢力があり、これには国是とする『専守防衛』を逸脱する可能性を強く懸念する世論も踏まえ、政府には慎重な検討が求められている。

 菅総理は経済安全保障に関しては「政府一丸となって取り組む」とし「安全保障上重要な防衛施設、国境離島を含め、国土の不適切な所有、利用を防ぐための新法を制定する」と述べた。(編集担当:森高龍二)