NHKは5日、4日付けで依願退職した30歳の報道部総務部の元男性職員が不正にノートパソコンなど約500万円を発注し不正に受け取っていたとして「懲戒免職相当」としたうえで、刑事告訴する方針と発表した。
発表によると元職員は在職中の昨年9月から10月にかけて上司に無断で取引先3社にノートパソコンやハードディスクなど35点、金額にして529万4718円分を発注し、不正に受け取っていたとしている。NHKは刑事告訴の方針で「警察に相談している」とした。
今回の問題を受けて、NHKは再発防止のため報道局総務部として物品発注手続きの厳格化を図るとともに、取引先との物品発注ルールの確認・徹底を図るとしている。
また男性職員の行為に「職員としてあるまじき行為」としたうえで「視聴者の皆様に深くお詫びします。再発防止へ業務管理を一層徹底してまいります」とのコメントを出した。
この日、電波監理審議会は「日本放送協会2021年度収支予算、事業計画、資金計画に付する総務大臣の意見」に適当との答申を行ったが、武田良太総務大臣は「不祥事の再発防止に向けてガバナンス強化とコンプライアンスの徹底に組織挙げて全力で取り組み、不祥事の根絶に努めること、放送法に基づきNHKグループの業務の適正を確保するための体制整備を適切に図ること、等でNHKグループ全体でのコンプライアンスを確保・徹底すること」との意見を入れていた。(編集担当:森高龍二)