原発ゼロの日本へ政治決断を 志位委員長提言

2021年03月12日 06:21

 日本共産党の志位和夫委員長は東日本大震災から10年を迎えて11日、提言を行った。このうち、原発に関しては「原発ゼロの日本への政治決断を強く求める」とアピールした。

 志位委員長は「原発ゼロの日本を、というのは国民多数の意思であり、福島県民の切実な願いである。原発ゼロの日本を実現するために日本共産党は広範な方々と力をあわせる」と強調。

 「原発事故から10年が経過しても、原発事故被害者のくらしと生業の再建、地域の再生がすすまない根底に、国の原発推進の政治がある」と批判。「原発再稼働のために原発事故が甚大かつ長期にわたる被害を及ぼすという実態を覆い隠し、『終わったもの』としようとする安倍・菅政権の政治。原発にしがみつき、原発事故で甚大な被害を受けた福島に多大な苦難を押し付ける政治を変えなければならない」と決意を示している。

 また福島第一原発で毎日増え続けている放射性物質による汚染水の処理水について「海洋放出は許さない」と表明。志位氏は「当面、タンクを増設し、問題解決に向けて英知を結集すること」を求めている。

 志位氏は「(海洋への放出は)福島県民多数が強く反対し、県議会をはじめ県内41市町村議会が反対もしくは慎重な対応を求める意見書をあげている。海洋放出は絶対に認められない。海洋放出には全漁連も反対するなど、漁業・水産加工業への打撃は福島にとどまらず宮城、岩手をはじめ広く及ぶ。くらしと生業の再建にも新たな障害を持ち込み、復興を妨害するなど許すことはできない。海洋放出ありきでなく、当面、タンクを増設し、汚染水問題の解決に向けて英知の結集を求める」と訴えている。(編集担当:森高龍二)