菅義偉総理は23日、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた非正規雇用労働者らへの緊急対策関係閣僚会議を開き、非正規雇用労働者の雇用を守るためだとして飲食や宿泊事業者への金融面での支援策を拡充させる方針を示した。
菅総理は具体策として(1)日本政策投資銀行や商工中金が民間金融機関と協調融資を行う従来の原則を停止し『単独でも積極的に支援する』。また原則1か月程度でスピーディーに貸付けを行うとした。
また(2)事業者の財務基盤を増強するため、劣後ローンや優先株を使いやすくする。(3)事業計画策定支援を行い、政投銀などの劣後ローンの金利や優先株の配当水準を引き下げる、と述べた。
菅総理は「地域の公共交通機関についてはREVIC(地域経済活性化支援機構)などの政府系ファンドが債権買取りなどによる支援を行う」ことも上げた。
このほか、既存の債務への支援強化も図るとし「新型コロナ発生から1年がたち、公庫や民間金融機関において多くの債務が返済期限を迎えているので、中小企業向け、大企業向けそれぞれについて、返済猶予や新規融資を積極的に行うよう要請する」などと語った。
また「事業再構築補助金の対象を拡大する」とし「賃貸物件などの原状回復費用なども支援の対象に含め、飲食などの事業者の業態転換を支援する」としている。(編集担当:森高龍二)