少年法改正が21日の参院で可決、成立した。来年4月1日から施行される。民法上の成人を「18歳」に引き下げることに端を発し、少年法改正が検討されてきた。
今回の改正では18歳~19歳を「特定少年」とし、18歳、19歳の事件はすべて家裁に送られるが、故意の犯罪行為で被害者を死亡させた場合など、家裁から検察官に原則逆送される事件の範囲を来年4月からは「強盗」や「強制性交」など「死刑・無期または法定刑の下限が1年以上の懲役や禁錮の罪」も対象にし、刑事責任を問うこととした。また起訴されれば実名報道も可能になる。
実名報道の解禁について、日本弁護士連合会は21日「推知報道についてはインターネット上での掲載により当該情報が半永久的に閲覧可能となることや公判請求がなされたとしても刑事裁判所の判断により再び家庭裁判所に移送され保護処分となる可能性があることも踏まえ、少年の健全育成及び更生の妨げにならないよう、十分に配慮し、事案の内容や報道の公共性について慎重に検討するべき」と慎重な対応を求める会長声明を発表した。
唯井真史新潟青陵大学大学院教授はツイッターで「子供でも若者でも、年齢に応じた責任があります。その責任に応じて制裁を受ける必要があります。一方、大人たちの責任は、子供を大人に成長させることでしょう。18歳の高校生でも罪を犯せば、少年Aではなく実名報道されることがあるのは大きなことです。子供を過保護に甘やかすだけでなく、冷たく叱責するだけでなく、豊かな経験を重ねさせることで、大人への成長を支援したいと思います」とコメントを発信。
ネット上では「実名報道で抑止力が働くと良いですね」「実名報道が抑止力になればと思います。良かったです」「殺人などの凶悪事件は年齢関係なく実名報道するべき」「実名報道ができるようになるんだね。良かった」「悪い事したら実名報道、そのリスクがあってもいいと思う」「少なくとも中学生以上から逮捕事案の犯罪においては実名報道、顔出しOKにするべき。中学生なら自分のしたことが犯罪かどうかの判断はできる」など、実名報道に犯罪抑止力効果を期待し、賛意を示す声が多く出ている。(編集担当:森高龍二)