大手3キャリアの新ブランド。「もっと安くできるのでは」の声多数

2021年06月01日 06:06

画・大手3キャリアの新ブランド。「もっと安くできるのでは」の声多数。

リザハートが月額料金や大手3キャリアの新ブランドなどについてアンケート調査。月額料金は「5000~1万円」が36%「1万円以上」が全体の30%

 日本の携帯電話料金は諸外国に比べ高いとされる。さらに実質賃金が下がる中、固定費である通信費の負担も馬鹿にならず携帯活用普及の妨げにもなっている。菅政権は携帯料金の値下げを公約としているが、その過程で競争環境ルールの整備よりも大手キャリア3社に強引な値下げ圧力をかけるなど競争の公正性に疑問も投げかけられている。

 5月25日、マーケティングコンサルタントのリザハートが自社運用サイトで行った「スマホ、インターネット利用者を対象に月額料金や大手3キャリアの新ブランドなどについてのアンケート調査」の結果レポートを公表している。これによれば944人を対象とした調査の結果、「スマホの月額料金」は、「5000~1万円」と答えた者の割合は36%で最も多く、次いで「1万円以上」が30%、「3000~5000円」が29%、「3000円以下」が5%という順になっている。 スマホで月間に利用できるパケットデータ量については、「5GB以下」が50%と半数を占め最も多く、次いで「10~20GB以下」が21%、「20GB以上」が15%、「5~10GB以下」が14%の順となっており、料金の高さとスマホの活用の制限に関係がありそうだ。

 「オンライン専用受付の20GBの新ブランドのうち一番魅力的なものは何れか」という質問に対しては、「ahamo」と答えた者が44%と最も多く、「povo」23%、「LINEMO」が18%、「どれも魅力的ではない」が15%となっている。ahamoは高年層にも契約しやすい環境を用意しており今後の乗り換えが期待されている。

 「選択のポイント」については、「料金プラン・価格」が41%で最多、「通信速度・安定度」が31%、「データ容量・速度制限」24%、「新プラン・サービス」が4%の順だ。やはり最も重視しているのは「料金プラン・価格」と答えており、現状の料金プランへの出費に納得していない者や「もっと安くできるのでは」と考えている者が多数派のようだ。

 5Gの利用については、「料金が気になる」44%が最多で、「速度が気になる」が27%、「今の4Gでも不満なし」が17%、「人体への影響が気になる」12%となっており、やはり活用普及に料金の高さが影響していると想像できる。2020年の春から5Gサービスが本格的にスタートし約1年が経過したが、5Gが実際に使えている地域はまだ限定的で多くの者が5Gをまだ体験できていない結果ともなっているようだ。(編集担当:久保田雄城)