国民健康保険料の「均等割り」は子どもの貧困対策や子育て支援にも逆行している、として東京都の日本共産党都議団が18歳になる年度末まで子どもの均等割り分を無料化する条例案を都議会に提出する。自治体の財政的な問題もあるが、全国的に注目される条例案。
均等割りは加入世帯の1人1人に同額の負担を持たせるもので、子どものいる低所得世帯に重くのしかかっている。条例案では国保料の均等割りを減免する区市区町村に都が補助し、子どもの負担分を「ゼロ」にして、実質、無料にするもの。
均等割りによる負担は健康保険組合や協会けんぽにはない保険料(税)で、自営業者の中には均等割り負担の重さなどから滞納状態に追い込まれるケースも珍しくない。
都議団のひとり、白石民男議員(品川区)は1日ツイッターで「コロナ禍で浮き彫りになったのは、格差貧困の深刻な実態」と発信。そのうえで「国民健康保険は子どもが生まれれば所得のない赤ちゃんにも保険料を負担させる制度」と不合理な点を指摘し「保険料を支払う子どもは都内で21万人」いるとし「国保の子ども負担は0円に! 子どもの国保負担0円条例を提案する記者会見を行いました。格差貧困ゼロの東京に!」と発信した。けんぽなどにない「均等割り」という建付けそのものの在りようが全国的に問われている。(編集担当:森高龍二)