立憲・共産・国民・社民の4党が共同提案した「菅内閣不信任決議案」は15日の衆院本会議で自民・公明・日本維新などの反対多数で否決された。また五輪開催まで1か月弱になる中、五輪開催に強い意欲を示している菅義偉総理が衆院の解散総選挙を選択する可能性はなく、今国会での解散はなくなった。
菅総理は同日開かれた政府与党連絡会議で「G7で東京五輪・パラリンピックに私から感染対策を徹底し、安全・安心な大会を実現する方針を説明し、G7首脳から開催に強い支持を頂き、首脳宣言にも明記された」とアピール。そのうえで「安全・安心な大会を開催するとの決意を新たにした」と開催にこれまで以上に強い決意を表明した。
一方、立憲の枝野幸男代表は菅内閣不信任決議案での趣旨説明で、五輪について「総理は最大リスクである『新型コロナ感染拡大の可能性』を直視していない」と批判。そのうえで「私も(大会の)舞台を提供したい気持ちはあるし、多くの国民の皆さんも同じ気持ちだろう。しかし、国民の命にはかえられない。IOC等との間で、開催の1年延期や中止を含めて真摯に交渉すべきだ」と改めて開催を見直すよう強く求めた。菅総理は開催に決意こそ示しているが、すべての国民から求められている安全安心を担保する科学的根拠は何も示せていない。(編集担当:森高龍二)