五輪組織委などが、引率する教諭により新型コロナウイルス感染症に対し安全管理ができるなどとして上限の五輪観客数から除外している「学校連携観戦プログラム」に関して、「児童・生徒、引率する教職員の安全を第一に考えて参加を見送る」との判断をする自治体が相次いでいる。
都内の20近い自治体が中止を決定した。このうち立川市教育委員会は6月30日に「参加への準備を進めてきたが、東京の感染者数が増加傾向で、従来株より感染力が強い変異株の割合が増えており、感染リスクが高まっていること、学校の引率体制の拡充が難しい中では新型コロナウイルス感染症対策に万全を期すことができないことなど」をあげて、参加を見送ることにした、と発表した。
実際、仮に会場内での感染防止が徹底されたとしても、道中、公共交通機関を使用する以上、引率する教諭が感染防止策に安全を担保することなどできるものではない。当然の判断といえよう。
同市教委では「オリンピック・パラリンピック教育については、その意義等も含め、タブレットPCの活用などにより各校で工夫して取り組む」としている。(編集担当:森高龍二)