菅氏 党役員人事と内閣改造以外に打開策なしか

2021年09月02日 07:00

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自民党総裁選挙(9月17日告示、29日投開票)を先送りしてまで総裁権限を駆使し、党内役員の顔をすげ替え、内閣改造に踏み切るのは総裁続投を強く党内にアピールする狙いのようだ。

 「菅総理では総選挙は戦えない」と不安視する党内の声も払しょくしたい菅義偉総理は、追い詰められた打開策に党役員人事刷新と内閣改造に一縷の望みをつなぎ、内閣支持率の改善に期待するほか選択肢がなくなったよう。来週にも党内役員人事と内閣改造を実施する方針との情報が流れている。

 自民党総裁選挙(9月17日告示、29日投開票)を先送りしてまで総裁権限を駆使し、党内役員の顔をすげ替え、内閣改造に踏み切るのは総裁続投を強く党内にアピールする狙いのようだ。

 岸田文雄元政調会長が総裁選に出馬表明したが、国会議員のみでなく、党員・党友の票取り込みにも菅総理の人事権執行は大きく影響を与えることになりそう。

 ただ菅内閣が安倍内閣路線を継続していることを踏まえれば、総選挙では安倍内閣の下で官房長官を務めてきた菅総理が森友・加計・桜を見る会、学術会議、さらに、加計学園を巡る文科省記録文書を「怪文書」などとした対応など諸々の問題が総選挙で問われることになる事は避けられない。

 さらに新型コロナウイルス感染症対策の後手後手の対応と医療の逼迫。果たして菅総理の下で戦える選挙になるのか、党役員の顔ぶれがまずは参考になりそうだ。日本共産党の志位和夫委員長は「交代させるべきは、菅首相本人であり、自公政権そのものだ」と31日夜、ツイッターで発信した。(編集担当:森高龍二)