夫婦別姓反対者は総理には相応しくないとけん制

2021年09月07日 06:09

 社会民主党の福島みずほ党首は5日のブログに「総理大臣は女性なら誰でもいいというわけではありません。選択的夫婦別姓に反対する人は、男女平等に理解がなく、総理大臣としてふさわしくありません」と発信した。

 安倍晋三前総理が支援態度を示している安倍政権下で総務大臣を2度務めた高市早苗衆院議員の自民党総裁選への出馬意向を受けてのけん制とみられる。

 高市氏は「選択的夫婦別姓」を先頭切って反対するひとり。42都道府県議会議長に選択的夫婦別姓に反対するよう呼び掛ける書面を発送した人物だ。書面には丸川珠代五輪担当大臣の名前もあった。反対理由に高市氏は「家族の一体感が損なわれかねない」などとしている。

 高市氏は今年3月の夕刊フジ(デジタル)取材に「日本は歴史上、あくまで『家族』を社会の基礎単位と考えてきた。夫婦親子同姓という戸籍上のファミリーネームは明治以来、公序良俗として確立し、社会に定着している、これからもしっかり守るべきだ」と主張。

 選択的夫婦別姓に反対する高市氏は「旧姓の通称使用拡大が現実的」と夫婦同姓を法律で義務付けた現行制度の堅持をアピール。自身、結婚時に夫の姓に戸籍上変更したが、そのまま通称(旧姓・高市)を使い、選挙時も、総務大臣も旧姓使用。その後、離婚で現在は戸籍上も高市に戻られているが。

 とはいえ先進諸国で夫婦同姓を法で義務付けるのは日本のみ。それを独自文化などという伝統文化のようにいえば1979年(昭和54年)制定の「元号法」の類だろう。

 高市氏が総裁になれば「選択的夫婦別姓」議論は遠のくことになろう。一方、総裁選に出馬の意向が伝わる野田聖子幹事長代行は高市氏とは逆に選択的夫婦別姓に積極的な姿勢だ。(編集担当:森高龍二)