アフガン 危惧される女性や子どもたちの人権

2021年09月16日 06:14

 アフガニスタンを掌握したタリバンによる「暫定政権」の実態に関して、戦場のカメラマン渡部陽一氏は13日~14日のツイッターで、暫定政権の閣僚が「タリバン幹部で独占」されていると発信。

 「現実は原理主義的なイスラム思想を強要。女性や子どもたちの人権締め付け、反タリバン勢力の殺害を確認」と「多様性は皆無」と深刻な状況を伝えている。

 渡部氏は「ムジャヒド報道官は融和路線の国家運営を発表するも政権閣僚はタリバン幹部が独占」とし「かつてのタリバン体制を踏襲。タリバンの国家承認を中国やカタール、ロシア、トルコ、イラン、パキスタンに打診」と発信した。

 そんな中、加藤勝信官房長官は14日の記者会見で、日本はアフガニスタン支援のために今年中に2億ドルの支援の用意があると国連の閣僚級会合で表明したことを発表した。アフガニスタンで貧困、食料不足が広がっているための人道上の支援としている。

 外務省によると、国連閣僚級会合で日本は国際機関を通じて「シェルター、保健、水・衛生、食料、農業、教育等の分野で6500万ドル(約71億円)規模の新規支援を行うことを含め、本年中に総額約2億ドル(約220億円)の支援を行う用意がある方針を改めて表明。

 また、日本として「全てのアフガニスタン人の人命、財産の保護と社会秩序の回復、基本的人権、特に女性・女児の権利の保護・向上、多様な民族・宗派を含む包摂的な政治プロセスが担保される国作りを粘り強く求めていくことを表明した」としている。女性・女児の人権・アフガニスタン人の人命保証の担保に関しては特に実効性が急がれている。(編集担当:森高龍二)