新しい資本主義実現会議 注目されるのは顔ぶれ

2021年10月17日 08:51

 岸田文雄総理は14日の記者会見で、「新しい資本主義実現会議」を15日に創設すると語った。そのうえで自らが議長になり、山際大志郎新しい資本主義担当大臣(経済再生担当大臣)が副議長を務めるとし、メンバーに関しては「各界から第一人者に参画いただく。メンバーや検討体制、検討項目を決定し、内容を知らせる」とした。

 岸田総理はメンバー構成を「各界の第一人者」と説明したが、新しい資本主義を目指す中での成長と分配の在り方を実現するための「グランドデザイン」を描く中に、労働界や消費者団体、消費者行政に詳しい専門家らのメンバーが入るのか。

 人材派遣大手パソナグループ取締役会長で、過去にテレビ番組で「日本の正規労働は世界の中で見て、異常に保護されている」「正社員をなくしましょう」と発言していた竹中平蔵氏を入れるのか、規制を取り払い、競争を促す張本人だったメンバーの竹中氏が「新しい資本主義実現会議」に席を置くのかどうかでも、新自由主義路線の延長にすぎないものになるのかが想像されるだろう。15日のメンバー発表が注目される。

 また岸田総理は「新しい時代を開拓するためにはデジタル改革、規制改革、行政改革を一体的に進めていくことが重要であり『デジタル臨時行政調査会』を立ち上げます。これら2つの会議では従来の発想の枠を超えた、思い切った具体策を提案し、実現してまいります」と語った。この会の顔ぶれも注視する必要がある。(編集担当:森高龍二)