自民党の麻生太郎副総裁の北海道での街頭演説に対する発言への抗議が相次いでいる。麻生氏は25日に衆院選自民候補の応援演説に入った際、北海道のコメについて「平均気温が2度上がったおかけで北海道のお米はおいしくなった。昔、北海道のお米は『厄介道米』って言うほど売れない米だった。今はその北海道がやたらうまいお米を作るようになった」と発言後「農家のおかげですか?農協の力ですか?違います。温度が上がったからです」と地球温暖化のおかげのように発言していた。
北海道農民連盟(大久保明義委員長)は27日までに「政府が2050年までに二酸化炭素 (CO2)の排出量を実質ゼロにする『脱炭素社会』を目標に掲げているなかで、地球温暖化を肯定するような言葉を発することは、自民党の重要ポストにある副総裁の発言としては有るまじき由々しき事態と言わざるを得ない。また、地球温暖化防止対策に取組んでいる企業や国民にとっても耳を疑うような発言」と問題を指摘。
そのうえで「全国でも北海道米が高い評価を得ているのは、全道挙げて米の品種改良を重ね、官・民・農が一体となって協力し、“北海道ブランド米”としての地位を確立した結果であり、今までの北海道米を作る生産者の努力と技術を蔑ろにするような発言は断じて許されない、強く抗議する」としている。
立憲民主党北海道総支部連合会(逢坂誠二代表)も抗議談話を出した。談話では「農業関係者の努力を全く理解していない発言。北海道の農家の皆様はじめ、農業にかかわる関係者の長年にわたる努力を侮辱したもので、温暖化と結びつけるのは、あまりにも見当違い」としている。また「北海道をバカにしないでください。お米が美味しくなったのは農家の皆様や農業にかかわる方々の努力のおかげです」と抗議している。(編集担当:森高龍二)