岸田文雄総理は8日開いた新しい資本主義実現会議で、分配戦略について「春闘に向けた賃上げのあり方について、月内に会議を開催し、方向性を議論する。労働分配率の向上に向け、従業員一人一人の給与を引き上げた企業に賃上げ促進税制の控除率を大胆に引き上げ、支援を強化する」と税制からバックアップする考えを述べた。
また「賃上げに向けて、人への投資を抜本的に強化するための3年間の施策パッケージを設け、予算を大胆に投入する。職業訓練や能力開発、正社員化や処遇改善への支援を拡充。フリーランスが安心して働ける環境を整備するため、事業者がフリーランスと契約する際の契約の明確化など新法を制定する」とした。
岸田総理は「採算性回復の望める事業者の債務整理のため、全ての貸し手の同意がなければ債務軽減ができない制度を見直し、私的整理円滑化のための法制度を作っていく」とした。
また「看護、介護、保育などの現場で働く方の収入を増やすため、公的価格の見直しをする」として「公的価格評価検討委員会で検討を進め、経済対策において必要な措置を行い、前倒しで引き上げを実施する」考えを示した。(編集担当:森高龍二)