野田佳彦元総理は16日、ブログで「新しい経済対策を盛り込んだ今年度第1次補正予算案が(12月6日召集予定の)臨時国会の最重要議題となる」として、予算が無駄に使われた代表例に「アベノマスク」を提示して「巨額の公費が杜撰に使われることのないよう厳しく精査していく」決意を発信した。
野田元総理はワクチン開発にトランプ大統領は約1兆円をつぎ込んだが、当時、日本政府は100億円規模だった、と酷評。「予算規模の雲泥の差が開発の進捗の決定的な差となり、わが国のワクチン接種の遅れに直結した」と指摘した。
一方で、当時の安倍政権が1人2枚のマスク配布に要した「アベノマスク」の金は260億円だったとし「わが家にも届いたので私も着用を試してみましたが、サイズが全く合いませんでした。眼帯に使おうかと思ったほどでした」とマスク規格の発注の在り方の問題も指摘。
「民間の情報基盤会社が昨年7月時点で実施したインターネットによる調査では、アベノマスクを使っていると答えたのはわずか3.5%にとどまりました。ワクチン開発の倍以上の予算を組んだ意味が全くなかったということ」と使い勝手の悪さでも不評のアベノマスク、その3割(約8300万枚)が今年3月末時点では倉庫に積まれたままで、保管料だけでも8か月で6億円と「税金の無駄遣いとしか言いようがありません」と綴り、予算審議ではこうした事例を踏まえ「巨額の公費が杜撰に使われることのないよう厳しく精査していく」としている。(編集担当:森高龍二)